キレッキレッの単音カッティング~Let’s Try Funky~
- 単音カッテイング(シングルノードカッティング)とは
- 単音カッテイングの効能
- 右手(ストローク)のコツ
- 左手(ミュート)概要
- ミュートの具体例
- ミュート
- ハーミニクスが鳴ってしまう場合の対策
- フレーズの構成
- フレーズのアレンジ
- 練習オススメ曲
- おすすめ教本
- ギターは鳴らさない方が難しい
- 単音カッティングを上手く聞かせるための裏ワザ
- 最後に
単音カッテイング(シングルノードカッティング)とは
単音カッティングとは、余弦のミュート音を混ぜながら1つの弦だけ使用して単音で行うカッティングのことです。(別名「シングルノードカッティング」ともいう)
ミュート音により、チャカチャカしたパーカッション的なリズムとノリになります。
まずはイメージを湧かせるために、どんな感じか聞いてみましょう。
(動画)
ミュートが良いスパイスになっていて、単音だけ弾くよりもノリが出ていて、カッコイイですね。よくファンク系ミュージックに多用されています。
私は最初、単音カッティングに強い憧れを抱いていましたが、いざ練習してみると、ミュートが出来なく雑音だらけで心が折れた記憶があります。(今もミュートについては日々精進中です。)
単音カッテイングの効能
楽曲をコピーするにあたり、単音カッティングがあるから練習する・・・。という入り方も良いですが、積極的に「単音カッティングを練習する!」という入り方もオススメです。
単音カッティングを練習すると「余弦ミュート」を意識するため、単音カッティング以外でも、「余弦ミュート」を意識し、自然とノイズの少ない演奏方法が身に付きます。
他にも下記のような効能があります。
・ピッキングのフォームが良くなる。
・ピッキングのニュアンスを変えられるようになる。
・ストロークが歯切れ良くなる。
・リズム感が良くなる。
右手(ストローク)のコツ
手首の力を抜き、スナップを効かせてピッキングする。
単音カッティングは、コードストロークのように肘(腕全体)を使って弾くというよりは、単音弾きと同様に「手首のスナップ」を使った弾き方でミュート音や空ピックを入れてリズムを出します。また、スナップを効かせるためには手首の力を抜くことが重要です。
肘と手首の割合は個人的な主観&ザックリですが、下表のとおりです。
|
単音カッティング |
コードストローク |
肘(腕全体) |
40% |
70% |
手首(スナップ) |
60% |
30% |
ストロークの振り幅は大きくする。
単音だけを狙うと自然とそこだけ狙って振り幅が小さくなりますが、振り幅は小さくせず、コードストロークと同じ振り幅にしましょう。(1)と矛盾するように見えますが、スナップをきかせながら、振り幅を大きくするのがポイントです。
どの弦でミュート音を出すか意識する。
音を鳴らしたい弦と周囲の弦に限ってピッキングをすることが重要です。
例えば、3弦の単音カッティングの場合は「ミュート音は1弦、2弦、4弦を出す」と意識します。音を出さない5弦、6弦には、そもそもピックを当てないよう気を付けましょう。
また、あえて、1弦~6弦全部をピッキングしてチャカチャカ感を出す方が、カッティングっぽくて良いという考え方もあります。
(イメージ図・tab譜)
xはミュート音、(x)は「当っても良いかな」の弦です。
左手(ミュート)概要
単音カッティングで一番のポイントになるのが左手の余弦ミュートです。
ポイントを理解して反復練習、ノイズが出ている弦を特定して、どうミュートするか考えていくことで、クリアーな単音カッティングに近づいていきます。
1つずつポイントを見ていきましょう。
左手(ミュート)その1 親指
ネックを握り込んだフォームで、親指を使って6弦/5弦をミュートします。
(写真)
親指の「腹」を使って弦に軽く触れることがポイントです。握り込む際に力が入って、親指で強く押弦してしまい、実音が出ないように気をつけましょう。ちなみに、手が大きい人の方が、握り込める面積が大きいので有利です。
左手(ミュート)その2 人差し指
人差し指の先端
音を鳴らす弦の1つ上の弦(低音弦側)を人差し指の先を触れさせることでミュートします。これは単音カッティングだけではなく、ギターを弾く時全般的に使用するミュート方法なので、日常的にクセ付けを行いましょう。
(写真)
人差し指の腹
人差し指の腹を使って、高音弦側をミュートします。単音だけ弾く際には、指を立てて押弦しますが、単音カッティングの場合は、指を寝かせて(セーハ)ミュートをします。
(写真)
左手(ミュート)その3 使っていない指
使っていない指を総動員してミュートします。
例えばこんな場合
(Dani calfolniaのフレーズ 中指押弦、人差指)
中指で10フレットを押弦しつつ、中指の腹を使って高音弦(1弦~4弦)をミュートしますが、さらに余っている人差し指をセーハしてミュートするとノイズが少なくなります。
(写真)
正直、使っていない指でのミュートが一番難しいですが、これをマスターすると、ノイズ
がかなり減ります。中指と親指でもミュートは出来ますが、人差し指でミュートをするのは保険のようなものです。
ミュートの具体例
その1
ミュートの方法は分かったけど、具体的にはどうやるのだ!という疑問に答えるべく、くつか具体例を挙げていきます。
(TAB譜面)
5弦5フレットの単音を弾く場合
・6弦は親指の腹でミュート
・1〜4弦は人差し指の腹でミュート
(写真)
その2
(TAB譜面)
(写真)
1,2,3弦のコードカッティングを弾く時
・4弦は人差し指の腹で軽く触れる
・5,6弦は親指の腹でミュート
その3
(TAB譜面)
(写真)
4弦のハンマリングは
・5,6弦は親指の腹でミュート
・1〜3弦は人差し指の腹でミュート(4弦を押さえている状態で指を少し浮かせる)
その4
(TAB譜面)
(写真)
2,3弦のコードカッティング時は
・5,6弦は親指の腹でミュート
・4弦は人差し指の腹で軽く触れる
・1弦は人差し指の腹でミュート(2,3弦をセーハしながら少し指を浮かす)
ミュート
ミュートの方法は分かったけど、具体的にはどうやるのだ!という疑問に答えるべく、くつか具体例を挙げていきます。
その1
(TAB譜面)
5弦5フレットの単音を弾く場合
・6弦は親指の腹でミュート
・1〜4弦は人差し指の腹でミュート
(写真)
その2
(TAB譜面)
(写真)
1,2,3弦のコードカッティングを弾く時
・4弦は人差し指の腹で軽く触れる
・5,6弦は親指の腹でミュート
その3
(TAB譜面)
(写真)
4弦のハンマリングは
・5,6弦は親指の腹でミュート
・1〜3弦は人差し指の腹でミュート(4弦を押さえている状態で指を少し浮かせる)
その4
(TAB譜面)
(写真)
2,3弦のコードカッティング時は
・5,6弦は親指の腹でミュート
・4弦は人差し指の腹で軽く触れる
・1弦は人差し指の腹でミュート(2,3弦をセーハしながら少し指を浮かす)
ハーミニクスが鳴ってしまう場合の対策
ちゃんとミュートをしているはずなのに、ハーモニクスが鳴ってしまう場合があります。
ハーモニクスは弦に触れているか触れていないかの状態で音を出すので、ミュートと似ています。だから、ミュートをしたつもりが、ハーモニクスが出てしまうことになります。
ハーモニクスが出やすいのは「5フレット、7フレット、12フレット 」ですので、ミュートする位置が同じ場合は、ミュートをする指を少しヘッド寄りにする等、指を少しずらしてみて下さい。
フレーズの構成
例えば、こんなフレーズがあったとします。
(tab)
良く見てみ下さい。ジッ~。なにか気づきませんか。
そうです。ペンタトニックスケールで構成されています。
単音カッティングのフレーズはスケールやコードトーンを意識したもので構成されている場合が多いです。
フレーズのアレンジ
単音カッティングしながらスライドやハンマリング、チョーキングで遊び(?)を入れるとそれっぽいフレーズになります。
例えばこんなフレーズ
(フレーズ)
に遊びを入れてみると
(フレーズ)
こんな感じに。
ハンマリング、チョーキングを入れると、違った感じになりますね。
練習オススメ曲
Can’t stop(Red Hot Chili Peppers)
同じ単音フレーズをずっと繰り返していく形になりますが、基礎を固めるためには良い練習になります。
(動画)
おすすめ教本
良いカッティング、悪いカッティング
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カッティングの教本といえば、コレですね。
2002年に発売され、2014年に新版にしたようです。
タイトルまんまですが、良い例・悪い例を比較できるのが良いですね!
ギターは鳴らさない方が難しい
エレキギターは「鳴らすより鳴らさない方が難しい楽器」だと言われます。1本の弦を鳴らすためには5本の弦をミュートしないといけないのです。純粋に本数で言うと5倍ですよね。ミュートは難しいですが、練習を重ねていくことで、一歩ずつ上達するはずです。
単音カッティングを上手く聞かせるための裏ワザ
「コンプレッサー」を使う。
音の粒を揃えることで上手いように聞こえます。ただし、常にかけっぱなしで練習で練習するとノイズが分からないので、上達の障害になります。ライブ等でコンプレッサーを使用するための練習は必要になりますが、「適度な使用」が重要です。
「Fret wrap(フレットラップ)」を使用する。
フレットの上に装着するだけで、自動的に全弦をミュートしてくれます。
不要な音がなくなるので、いきなり上達した感じになります。
しかし、ミュートが上達しなくなるので、使いすぎにはご注意を・・・。
(動画)
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最後に
長々と書いてきましたけど、重要なのは日々の練習です。私の友人はバンドで「Can’t stop」を演奏するために、ギターを持って一連の流れでリフを弾いていました。最初はノイズだらけで耳に良くなかったのですが、1ヶ月、2ヵ月と経過する毎にかなりノイズが少なくなって聞き心地が良くなりました。
練習を習慣付けて、継続的に練習すれば必ず上達するハズです。最初はノイズが出て心が折れそうになりがちですが、一緒に頑張りましょう!(書くのは簡単ですが、自分にも言い聞かせてますw)